これまでの面接、これからの面接

採用面接における悩みや課題は、過去においても現在も尽きることはありませんが、昨今、優秀な人材の採用がより一層難しくなった、という声や、せっかく入社しても定着しない、という声を、よく耳にするようになってきました。
背景には、労働人口の減少、雇用形態や働く人の価値観の多様化、新卒学生の質の二極化、企業の厳選採用、など様々な要因があります。そして、これらの採用環境の変化に伴い、採用面接の手法も従来型スタイルでは、採用活動の良い結果にはつながらないことがわかってきました。
採用環境の変化の中で、従来型の面接スタイルでは、一体何が問題となるのでしょうか?
従来型の面接における問題点、そして、これからの面接における、あるべき姿をまとめてみました。

従来の面接スタイルって・・・

面接官のスタンス

「採る、選ぶ」ことが前提で、力関係では候補者よりも企業側が強い
面接官側に選択権がある

面接で何を重要視するか?

人柄、人間性、優秀さ(コミュニケーション力など)、潜在的な能力、将来性
これまでの実績、業務経験、成功経験の豊富さ

合否基準は?

優秀かどうか(学歴、知識、コミュニケーション力、視野の広さ、思考力など)
自社の求める経験やスキルを持ち合わせているかどうか
企業研究がよくできており、志望動機が明確かどうか

質問方法(見抜きのための質問)

考え方、信念などを中心にした質問。(概念的・抽象的・将来的な質問がメイン)

    例
  • 「あなたにとって○○とは、どういう意義がありますか?」
  • 「あなたの信念、モットーについてお話しください。」
  • 「将来、どのような社会人になりたいと考えていますか?」

従来型面接の課題

  • 「採る、選ぶ」だけのスタンスの面接実施により、候補者満足が得られていない。
  • 見極めたいという思いから圧迫面接になり、候補者が人格を否定されたと感じてしまう。
  • 人間性や人柄を重視するため、候補者の印象や言語外の情報に左右される。
  • 企業研究を綿密に行い、完璧な志望理由をスラスラ回答する候補者に熱意を感じ、合格としてしまう。
  • よくある質問には、事前に準備をしてくるため、どの候補者も皆同じように感じられ、評価に差をつけにくい。
  • 面接手法や評価方法が属人的、曖昧であり、面接官ごとに評価のバラツキが生じている。

これからの面接はこうあるべき

面接官のスタンス

企業側も「選ばれている」という意識を持つ
候補者側にも選択権があり、双方は50/50(フィフティフィフティ)の立場
候補者の意見、人格を尊重する姿勢
「見抜き」だけではなく、「惹き付け」の場面でもあることを認識する

面接で何を重要視するか?

過去の経験における能力の発揮度、顕在化している能力
仕事(人生)における価値観

合否基準は?

求める人物像(=評価基準)に合致しているかどうか
自社で活躍できる、あるいは成果を生み出せるだけの能力(コンピテンシー)の発揮度の高さ
自社の価値観と合致しているかどうか

質問方法(見抜きのための質問)

1つのテーマを深く掘り下げて、行動や言動、その理由などを事実ベースで確認していく質問

    例
  • 「具体的に何を目標にして努力してきましたか?」
  • 「成果を生み出すために、どのような行動を起こしましたか?」
  • 「それはいつのことですか?誰と協力しましたか?」
  • 「なぜ、そのように考え、行動したのですか?」

これからの面接の課題

候補者が不快を感じず、納得感を抱けるような面接手法の習得

先入観や固定観念に左右されずに、事実ベースを確認する質問手法の習得

自社の評価基準や価値観の可視化